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お知らせ

最近の更新

焚火の温度

2021年5月4日に、日本焚火学会本部において焚火の温度の測定を行いました。その結果は、以下のとおり。
担当は当学会テクニカル・アドバイザーの井本さん、佐々木さんの両名でした。

焚火の条件

当日の状況はこんな具合でした。
測定したのは、火床、炎の中心、直上空、それに直下10cmの土中の4点です。

点火時刻 2021/5/4 14:57
測定終了時刻 2021/5/4 21:25
天候 晴時々曇
気温/湿度 時刻 気温 湿度
13:30 28.2℃ 28%
18:56 17.6℃ 59%
21:29 17.1℃ 68%
燃焼前土中含水率 6.6% 重量比
燃焼前土中空隙率 32% 容積比
使用薪量 0.075 m3 層積体積
0.047 m3 実体積換算
使用薪材 ヒノキ
20cmφ長さ50cmを4つ割
測定点高度 A -10cm
B 0cm
C 15cm
D 50cm

測定結果

4点の温度を5秒間隔で、点火からほぼ鎮火までの6時間半にわたって記録しました。
まず、その実際の測定値をグラフにしたものがこの図です。
それぞれの測定点の測定時間中の最高温度は、A:90℃、B:895℃、C:910℃、D:728℃でした。

下の図は、実際の測定値の5分間平均をとってグラフ化し、見やすくしたものです。
経過時間ごとの写真を添えてあります。もう少し鮮明な定点撮影写真をとっておくべきだったと反省しています。

ダウンロード

生の記録データと土の含水率等の測定については、下記からダウンロードできます。

測定結果(エクセルファイル) xlsm

土中の含水率、空隙率の測定結果(佐々木章さんの報告) pdf

考察

温度を測って、どうするんだ? 測って何がわかったんだ? というご質問は当然です。
しかし、上のグラフを眺めるとなかなか奥深いものがありそうですので、みなさん、じっくりと味わっていただきたいと思います。
そのうえで「こんなことが言えるのではないか」というお気づきを、ぜひお寄せください。

測定システム

当学会会場お世話係が自作した温度測定器を使用しました。見栄えはよくありませんが、間に合わせるために試作段階のものをそのまま使いました。今後機会があれば、より完成度の高いものを制作するつもりです。
K型熱電対を4個使って、1秒以上の任意の時間間隔で温度を測定し、USBケーブルでPCにつなげば、その結果をエクセルファイルに記録することができます。

電池が内蔵されているので、独立でもリアルタイムの4チャンネル温度計として使えます。PCにつなぐと、PC上のマウス操作だけで各種設定や記録の開始・停止を指示することができます。
K型熱電対の温度測定範囲はJIS規格によると-270℃〜1372℃ということです。エクセルは105万行ほどの書き込みが可能ですので、1秒間隔でもおよそ290時間の記録をとることができます。いずれもあくまで理屈の上では、ということですが。

もし、焚火の温度を測ってみたいという方がおられれば、いつでも貸し出し可能ですので、ご連絡ください。ただし、ここに追加掲載できる測定データの提供をお願いします。

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