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樵の蝋燭NOW

日本焚き火学会会員 井本敏和

2013年20周年記念大会で発表された内容です。

樵の蝋燭の使いかたはこちら

日本焚火学会大会では、毎回のように「樵のローソク」を点火しています(もっぱら私の個人的楽しみで・・・)。チェーンソーで切り込みを入れはしますが、丸太一本がそのまま燃える「樵のローソク」は、様々な利点を持った優れた焚火の一種です。北欧(主にフィンランド)の山仕事の中から生み出されたと云われ、「樵のローソク」という名詞はフィンランド語の Jätkänkynttilä ヤトゥカンキュンティラを直訳したものです。北米にも Lumberjack's Candle ランバージャックス キャンドルとして伝わっています。

まず、初めは基本形の縦十字溝タイプAですが、20年以上前に某アウトドア関連会社が北欧から輸入販売していたことがあります。一部の好き者キャンパーが購入していましたが、あまり売れなかったようで、すぐにカタログから消えました。

シンプルで作り易いのですが、生木からの作成だと乾燥に時間がかかることと、燃焼途中で立ち消えることが多いのが欠点でした。立ち消えの原因は、燃焼に伴い四本の柱が痩せて来ると、隙間が広がって煙突効果が弱くなり、且つ、お互いの輻射熱が拡散して減弱するため、と考えられました。なお、普通の焚火でも、薪を一本々々バラバラにすると消火します。
そこで、柱の数を増やしてやることで上記3っの欠点を解消しようと作ったのがタイプBでした。柱の数を倍にしたことでタイプAの問題点は改善されたのですが、柱一本々々が細くなったことで、一部が先に焼け落ちてしまうことが多くなりました。その際にはタイプAの立ち消えと同様の現象が起きてしまいます。

タイプBの焼け落ちが、ほとんど柱の根元で起きることから、タイプAとBのハイブリッドで対処できると考え、これをタイプCとして作ってみました。

点火してみると計算通りに、細い部分が焼け落ちても、その下の太い部分によって燃焼が維持されて綺麗に燃えてくれるようになりました。HP内に「樵の蝋燭の使い方」として動画でUP(実際にはyou tube)されているものが、このタイプCです。

暖をとったり、明かりとりなら、これで完成ですが、煮炊きに使うには大きな欠陥が残っていました。「樵の蝋燭の使い方」で、ヤカンを乗せた後、モウモウと煙を上げていますが、これはヤカンで煙突の出口を塞いだようなもので、熱流体の流れが阻害され不完全燃焼を起こしています(丸太の直径の半分くらいのヤカンなら問題ないようですが)。
そこで何とか、おでん鍋でも大丈夫なように出来ないかと考えたのがタイプC(改)です。タイプCの柱の先端を、一本おきに斜めに切り落とし煙突出口を確保しました。これで、丸太直径より大きな鍋ヤカンが乗っても、燃焼を阻害されることがなくなりました。

オープンタイプの「樵のローソク」は一応の完成ですが、まだクローズドタイプや、卓上タイプが課題として残っています。これらは、いずれそのうちに・・・。

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